Chibaと四間飛車と将棋

詰将棋もあるよ

先手三間飛車に四間飛車で対抗したいあなたへ

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本エントリーでは、先手の角道オープン型三間飛車、いわゆる早石田に対し、四間飛車で対抗する手段について、検証してみたいと思います。早石田に手を焼いてお困りの方の、何かしらの参考にでもなりましたら幸いでございます。

はじめに

先日、早石田に言及した当サイトのエントリーでコメントを頂いたので、早速調査してアップすることにしてみました。コメントを頂いた通りすがり様、ありがとうございます。

実は当サイトには、まだまだだいぶ初心者の頃にアップした、こんなエントリーがございまして。。。
www.chiba-nm4.com

サイトのアクセスログを解析してみると、結構これがヒットしているみたいなのです。右も左も分からないころに書いたネタで、当の本人は最近相振り飛車ツライ(´・ω・)(・ω・`)ネー状態なので、プチ心苦しい面もありました。そこに飛び込んできたのが、このネタです。汚名 挽回 返上ではないですが、久しぶりに相振り四間ネタやってみたいと、思います。

思えば、今まで見てきた相振り飛車の本は、藤井先生の「相振り飛車を指しこなす本〈1〉 (最強将棋21)」シリーズにしても、門倉先生の「角交換四間飛車 最新ガイド (マイナビ将棋BOOKS)」にしても、三間飛車は後手のことが多く、不幸にして先手三間飛車に対して有効そうな書籍に巡り合わなかったんですよね。

そこに飛び込んできた今回のこの情報。何回か指してみた感じ、まぁまぁいけそうな予感もあり、ちょっと期待できるかも?な、内容なので、ご紹介させていただきたいと、思います。

書籍情報

まずは書籍ですが、こちらです。

定跡次の一手 魅惑の角交換相振り飛車(将棋世界2018年8月号付録)

定跡次の一手 魅惑の角交換相振り飛車(将棋世界2018年8月号付録)

将棋世界の付録であり、スマホがあればKindleなどで単独入手が、可能です。価格は122円と、かなりお得ですね。著者は西田拓也四段ですが、「西川流」の西田和宏六段とは、別の人です。

タイトルの通り、次の一手形式となっており、全39問というコンパクトな内容になっています。122円の付録なので、そこまでのボリュームでは、ないですね。三間飛車側が先手ではありますが、後手の角交換四間飛車の立場にたって書かれているため、先後逆表記になっています。内容は全部で4パートに分かれており、

  1. 三間飛車が美濃囲いから▽3六歩と突いてくる ― 第一手~第九手まで
  2. 三間飛車が美濃囲いから▽3六歩を保留し、向かい飛車に組み替えてくる ― 第十手~第十二手まで
  3. 三間飛車が▽6二金型金無双から▽3五歩を保留し、向かい飛車に組み替えてくる ― 第十三手~第二十四手まで
  4. 三間飛車が▽6一金型金無双から▽3五歩を保留し、向かい飛車に組み替えてくる ― 第二十五手~第三十九手まで

と、vs金無双のパートが全体の三分の二を占めています。▽3六歩突いてくる→▽3六歩保留する→金無双にする→金無双で▽6二金を保留にする順番で、手強くなっていっているようです。私くらいの級位者同士の対戦だと、No.1の戦型が多く、あまり金無双っていいイメージ持たれていないイメージあるのですが、プロの感覚では逆ということでしょうか。確かに有段者と当たると、自信もって金無双にしてくるイメージも、無きにしもあらずです。

とはいえやっぱり、私のような級位者レベルで三間飛車というと、まずは▽3六歩からの攻め足の速さに苦戦しているという方も、多いのではないでしょうか?

というわけで、本エントリーではまずのNo.1の、とにかく▽3六歩からゲシゲシこられた場合の対応について、ご紹介していきたいと思います。

基本の駒組

【第1図/以降も先後逆表記】
初手からの指し手:▽3四歩▲7六歩▽3五歩

まずは先手▽3五歩と、早石田調できたら・・・

【第2図】
第1図からの指し手:▲6八飛

飛車を振ります。

【第3図】
第2図からの指し手:▽3二飛

対して、三間飛車に構えてきたら・・・

【第4図】
第3図からの指し手:▲2二角成▽同銀▲2八銀

角交換して、▲2八銀と上がります。この▲2八銀が、一つのポイントです。多分。つい▲6五角と打ちたくなってしまいそうですが、それは色々角を合わせたり反撃する手筋があるので、時期尚早みたいです。

【第5図】
第4図からの指し手:▽5八金左

で、▲6五角の筋を消しつつ美濃囲い or 金無双にいける▽5八金左までは、まぁまぁこうなる妥当な線ではないかと思います。

注目ポイント:▽2二の銀は動かし辛い

左銀は大抵攻めに使うものなので、三間飛車側としては左銀を活用したいところではありますが、すぐに動かすことが出来ないといいう駒組の制限を、既に抱えています。というのも・・・

【A図】
第5図からの指し手:▲8八銀▽3三銀▲5六角

下手に動かすとこのように、両取りを食らってしまうからです。ということで、ここから先の三間飛車は、

  1. 美濃囲い or 金無双に行きつつ▽8三の歩に紐をつけて、▽3二の銀を動かせるようにする。
  2. ▽3六歩からとにかく攻める。

の二択になるかと思いますが、▽3六歩に対する対処は後でやるので、ここでは三間飛車側には一旦、美濃囲いに行かせてみます。他方、角交換四間飛車側は、居玉のままで向かい飛車に組み替えて玉頭を狙います。右辺はまだちょっと危ないので、玉の移動は保留する意図もあります。

美濃囲いvs向かい飛車

【第6図】
第5図からの指し手:▲8八銀▽6二玉▲7七銀▽7二玉

というわけで、まずは飛車を振るために、▲7七銀にあがります。

【第7図】
第6図からの指し手:▲8八飛▽8二玉▲8六歩▽7二銀▲8五歩

三間飛車側は美濃囲いが、角交換四間飛車側は向かい飛車への組み替えが、整いました。三間飛車側は陣形に不安がなくなったので、満を持して▽3六歩と攻めてくるものとしてみます。

ちなみに、ここまでの展開でどこかで先に▽3六歩を突かれたとしても、以降の手筋は使えると思います・・・多分。

とにかく3筋をゲシゲシ攻められる

三間飛車側はここから、とにかく力の限り▽3六歩からの突破を狙わせてみます。居玉なので、突破すればこちらのもの・・・というわけですね。他方、角交換四間飛車側は、▲6六銀~▲7五銀に進出しつつ、5六 or 6六の筋違いに角を打って、玉頭に直撃させてやろうという狙いです。居玉vs美濃囲いのはずが・・・実は居玉の方が、飛車の直撃を避けていたり、します。

【第8図】
第7図からの指し手:▽3六歩▲3八金

▽3六歩に対しては、歩交換に応じずに、▲3八金で対処します。一歩手持ちにしつつ、手順で飛車を走られない(浮き飛車に構えられない)のがメリットですが・・・

【第9図】
第8図からの指し手:▽3七歩成▲同銀

3六の地点に拠点を作られるのが、デメリットです。

【第10図】
第9図からの指し手:▽3六歩▲4六銀▽4四歩

最後の▽4四歩は、▽4五歩▲同銀と銀を釣り上げて、3七の地点の利きを減らす作戦ですが、それはそれで隙が生じているので、あえてその作戦に乗っかります。

【第11図】
第10図からの指し手:▲6六銀▽4五歩▲同銀

しれっと6六に銀を進出させました。

【第12図】
第11図からの指し手:▽3七角

三間飛車側はここから、拠点を使ってゲシゲシ攻めます。王手になっていますが、▲同桂とか▲同金とか取ると、歩成から飛成が待ったなしっぽいですよね。

【第13図】
第12図からの指し手:▲3七同桂▽同歩成

でも、構わず▲同桂します。これまで私は、こうなるのが嫌で、色んな本で紹介されているとは知りつつも、飛車先の歩交換を甘んじて受け入れてきましたが・・・切り返しがありました

玉頭をゲシゲシ攻め返す

【第14図】
第13図からの指し手:▲6五角

8三の玉頭を睨みつつの、飛車取りです。飛車を横に逃げるのはと金を払われてナンセンスですし、3一や3三に逃げても歩を当てられるだけ。3六は銀がそもそも当たっているので、飛車を逃げるなら3五しかありません。▽5四歩や桂、▽4三桂などで角筋を遮断する手もありますが、それでも8筋攻めは止まらないので・・・

【第15図】
第14図からの指し手:▽3五飛

飛車を浮いとくのが、書籍でも、将棋ソフトの解析でも、最善手みたいです。そこでいよいよ・・・

【第16図】
第15図からの指し手:▲8六歩▽同歩▲8四歩

満を持しての、玉頭攻めです。一見、同銀で受かりそうですが・・・

【結果図】
第16図からの指し手:▽8四同銀▲同角成▽同玉▲4六銀

角を切って▲4六銀と打てば、3筋は収まりそうで、8筋は▲7五銀から攻めが継続できそうです。ちなみに、将棋ソフトの評価は、この時点で+1000くらいで角交換四間飛車側が有利です。どのあたりから有利になり出したかというと・・・▽3六歩突かれたあたりからで、この時点ではまだわずかな有利くらいですが、▲3七同銀に▽3六歩で追撃しだしたあたりから、差が広がっていっている感じです。

将棋ソフトの解析結果からみると、▽3六歩は遅るるに足らずといったところでしょうか。

おまけ:飛車を切って勝負に出てきたら?

個人的に、さすがに結果図からは一旦飛車を逃げるんじゃないかと思いますし、将棋ソフトの推奨手でもそうなっています。しかし、例えば3一飛に逃げたりすると(推奨手はこれなのですが・・・)、▲3二歩~▲6五角の王手飛車なんかも、気になるところです。というわけで、書籍では以下のように、三間飛車側が飛車を切って勝負に出てきた際の切り返しが、紹介されています。

【A図】
結果図からの指し手:▽4五飛▲同銀▽3八と

こちらは持ち駒が少ないので、もたもたしていると玉に逃げられて危険ですが、決め手があります。

【B図】
A図からの指し手:▲8四飛▽同玉▲8二飛

飛車を切り返して、上から飛車を打ちます。▽7四玉には▲7四歩から、▽9四玉には▲8五角から、▽8三合駒には▲7五銀から、いずれも詰みます。

おわりに

いかがだったでしょうか。先手三間飛車で美濃囲いからの▽3六歩。級位者同士だとよくやってくる人がいそうですが、まとめるとポイントは、以下になります。

  • 角交換の後、▲2八銀から入り、お相手が美濃囲いに囲んでいる間に、▲7七銀~▲8八飛の向かい飛車を決めて、飛車先をずんずん伸ばす。
  • ▽3六歩からは、歩交換に応じない。▲3八金から、▽3七歩成には▲同銀で対処。
  • お相手の左銀の動きに注視し、隙があれば角を打ち込んで角成を狙う。
  • 最終的に、玉頭と飛車の両にらみで▲6五角や▲5六角などの筋違い角を打ち込み、飛車角銀で玉頭を集中砲火。

というわけで、本エントリーの内容はここまでになります。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。早石田に苦しむ方の、何かしらの参考にでもなれば幸いでございます。

参考書籍

定跡次の一手 魅惑の角交換相振り飛車(将棋世界2018年8月号付録)

定跡次の一手 魅惑の角交換相振り飛車(将棋世界2018年8月号付録)

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